2013年度の新公益法人移行を目指す「神奈川フィルハーモニー管弦楽団」を支援する「ブルーダル基金」が発足1年を迎えた。今月20日までに集まったのは4513万4217円。目標額の5億円にはまだまだだが「大きな力で輪が広がっている」として、28日に県立音楽堂で初のファン感謝コンサートを開き、さらなる支援を呼び掛ける。夜の部のトークショーにはローザンヌ国際バレエコンクールで優勝した菅井円加(まどか)さん(17)=厚木市在住=も参加する。
同楽団は、公益法人制度改革により13年11月までに新公益法人に移行しないと税制面での優遇が得られず、存続も危うい。移行には純資産300万円以上が必要で、累積赤字による3億円の債務超過を抱えたままでは移行できない。
県や横浜市、地元企業のトップらが昨年2月、「がんばれ!神奈フィル 応援団」を発足させ、官民一体の基金もスタート。これまでに、個人から2311万4820円、法人2201万9397円が寄せられた。大石修治専務理事は各方面からの支援に感謝しつつも、「目標にたどり着くには全力で取り組まないといけない」と危機感をにじませる。
目標達成の大きな目安が、個人から集める1億円。県や横浜市は個人からの寄付金と同程度の額をそれぞれ助成する「マッチング方式」を表明しているからだ。大石専務理事は「個人は残り約7700万円だが、ことし7月までに、まず5000万円を集めて第1ステップとしたい」と意気込む。
クレジットカードの決済が可能なオンライン募金システムをつくり、計79件・92万円が集まるなど地道な取り組みも続く。
楽団員の給与は平均400万円。そのなかで、着実に演奏レベルを向上させたといわれる。年間演奏会の3分の1(約50回)は小中学生対象の体験コンサートで、「子どもたちの創造力を高め、感動の種まきをしている」(大石専務理事)。
ファン感謝コンサート「明日への前奏曲(プレリュード)~ありがとうのハーモニー」は28日午後2時半と同7時の2回公演で、全席指定3000円。問い合わせは同事務局電話045(226)5045。
(この記事は神奈川(カナロコ)から引用させて頂きました)
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