男性3人に対する殺人罪などに問われた木嶋佳苗(きじまかなえ)被告(37)の裁判員裁判は6日、さいたま地裁で第16回公判が開かれた。
2009年5月に千葉県の安藤建三さん(当時80歳)が殺害されたとされる事件の審理で、検察側は安藤さんの生前のメールなどから、安藤さんが木嶋被告とのデート中、4回にわたって起こした「意識喪失」の経緯などを詳述した。
検察側は、安藤さんは08年10月27日に木嶋被告と千葉県浦安市のホテルに泊まり、翌28日、部屋で倒れているところをホテル従業員に発見されたと指摘。以来、デート中に相次いで意識を喪失し、木嶋被告は安藤さんのキャッシュカードやクレジットカードで現金を引き出したり、買い物をしたりした、と主張した。
検察側証人として出廷した安藤さんの長男は、意識喪失に関連して病歴などを聞かれると、「糖尿病以外は特にないと思う」と証言。睡眠薬は「使っていないと思う」と話し、不眠でもなかったと説明した。現場の練炭などについては「練炭コンロも七輪も見たことはありません」と述べた。
検察側証人として出廷した大学教授は、遺体から検出された2種類の睡眠薬成分のうち1種類は「少なくとも通常の(服用量の)11倍摂取されていたと推測できる」と証言した。検察側は、1回目の意識喪失の際に診察した医師の「睡眠導入剤を服用して薬物中毒になった可能性がある」とする供述調書を読み上げた。
(この記事は社会(読売新聞)から引用させて頂きました)
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